黒坂診療所10周年 -平成27年5月
つい先日まで寒い、寒いと言っていたのに、ふと気が付くと春の陽気を感じるようになりました。季節の移り変わりの速さにはいつも驚かされます。4月になり日野病院組合でも多くの人事異動がありました。中でも大きな出来事はあやめ施設長の交代でした。武田千濤施設長が3月31日をもって退職され、4月1日付で竹茂幸人新施設長をお迎えすることになりました。武田先生は平成19年6月1日のご就任以来、7年9か月の長きに渡りあやめを支えてこられました。さぞやご苦労も多かったと拝察いたします。まずはゆっくりお休みになり、その後、またご指導いただく機会を頂載できましたら幸いです。
竹茂先生は、皆様よくご存知のように、平成25年9月に日南病院をお辞めになるまで小児科医として日南町のみならず広く中山間地の医療を支えてこられました。施設長にご就任間もないとはいえ、その気さくなお人柄でさっそくスタッフの信頼を集めておられます。今後は診療の対象が小児から高齢者に変るなど多少勝手が違うところもあると思いますが、豊かな知識と経験で施設長としての重責を果たされるものと確信しております。
さて、黒坂診療所は日野病院組合が運営する2つの診療所のうちの1つですが、今年で開設10周年を迎えることができました。これもひとえに日野町を始めとする関係各位、ご利用いただいている住民の皆様のおかげと感謝申し上げます。3月25日には黒坂公民館で記念イベントを催しました。いい機会ですので、黒坂診療所について少しお話いたします。
黒坂診療所は平成17年2月25日に黒坂公民館の一部を改造し開設されました。開設のきっかけとなったのは鳥取県西部地震により中断していた巡回診療の復活を希望する黒坂地区の皆様の声でした。半径5km以内に他の医療機関が存在しないことから、へき地診療所の指定を受けました。ちなみに鳥取県内には黒坂診療所の他に10か所のへき地診療所があります。
黒坂診療所の診療ですが、開設当初は内科と外科の診療日をそれぞれ週1回午後に設けました。診療日には当院の医師、看護師、事務職員をそれぞれ1名ずつ派遣しました。平成20年6月には故松田泰彦先生のご協力が得られることになりました。それに伴い、10月からは当院からの内科医師の派遣を中止し、内科は週2回の松田先生の診察となりました。この時から、週3回の診察が黒坂診療所の基本的な診療形態となりました。
平成21年3月に外科医師が辞職したため、4月以降は再び週1回当院より内科医師を派遣し、週3回の内科診察を行いました。しかし、新型インフルエンザ対策のために日野病院に発熱外来を設置する必要性が生じたため、6月以降は派遣を中止せざるを得なくなりました。診察日は内科の週2回のみとなっていましたが、8月に新しく外科医師が着任したため、週1回の外科診察を再開しました。
平成23年3月で松田先生が勇退されたため、以後、当院より週2回内科医師を派遣しました。平成24年3月の常勤医師の辞職後、非常勤医師で何とか継続してきた外科診療ですが、非常勤医師も辞職したため平成25年9月で中断となりました。現在は週2回の内科診察(うち1回は鳥取大学地域医療学教室の医師による)を行っています。
日野病院組合診療所の診療体制はいわゆる「非常駐型」であり、一定地点において特定多数の患者に対して診療を行う巡回診療に近い形と言えます。「常駐型」の診療体制がとれなかった最大の理由は、日野病院の医師が8~10人と少数であったためです。しかし、上述したように、「非常中型」といえども医師の確保は必ずしも容易ではありません。日野病院組合の診療所活動は、日野病院医師の献身的な努力と地域医療に対する深い理解の上に成り立っているといっても過言ではありません。
平成20年度には1800人に達した年間の述べ患者数ですが、平成25年度には650人まで減少しました。人口減少など様々な要因が考えられますが、私どもは今後とも皆様に黒坂衣診療所を利用していただけるよう努力を重ねる所存です。
竹茂先生は、皆様よくご存知のように、平成25年9月に日南病院をお辞めになるまで小児科医として日南町のみならず広く中山間地の医療を支えてこられました。施設長にご就任間もないとはいえ、その気さくなお人柄でさっそくスタッフの信頼を集めておられます。今後は診療の対象が小児から高齢者に変るなど多少勝手が違うところもあると思いますが、豊かな知識と経験で施設長としての重責を果たされるものと確信しております。
さて、黒坂診療所は日野病院組合が運営する2つの診療所のうちの1つですが、今年で開設10周年を迎えることができました。これもひとえに日野町を始めとする関係各位、ご利用いただいている住民の皆様のおかげと感謝申し上げます。3月25日には黒坂公民館で記念イベントを催しました。いい機会ですので、黒坂診療所について少しお話いたします。
黒坂診療所は平成17年2月25日に黒坂公民館の一部を改造し開設されました。開設のきっかけとなったのは鳥取県西部地震により中断していた巡回診療の復活を希望する黒坂地区の皆様の声でした。半径5km以内に他の医療機関が存在しないことから、へき地診療所の指定を受けました。ちなみに鳥取県内には黒坂診療所の他に10か所のへき地診療所があります。
黒坂診療所の診療ですが、開設当初は内科と外科の診療日をそれぞれ週1回午後に設けました。診療日には当院の医師、看護師、事務職員をそれぞれ1名ずつ派遣しました。平成20年6月には故松田泰彦先生のご協力が得られることになりました。それに伴い、10月からは当院からの内科医師の派遣を中止し、内科は週2回の松田先生の診察となりました。この時から、週3回の診察が黒坂診療所の基本的な診療形態となりました。
平成21年3月に外科医師が辞職したため、4月以降は再び週1回当院より内科医師を派遣し、週3回の内科診察を行いました。しかし、新型インフルエンザ対策のために日野病院に発熱外来を設置する必要性が生じたため、6月以降は派遣を中止せざるを得なくなりました。診察日は内科の週2回のみとなっていましたが、8月に新しく外科医師が着任したため、週1回の外科診察を再開しました。
平成23年3月で松田先生が勇退されたため、以後、当院より週2回内科医師を派遣しました。平成24年3月の常勤医師の辞職後、非常勤医師で何とか継続してきた外科診療ですが、非常勤医師も辞職したため平成25年9月で中断となりました。現在は週2回の内科診察(うち1回は鳥取大学地域医療学教室の医師による)を行っています。
日野病院組合診療所の診療体制はいわゆる「非常駐型」であり、一定地点において特定多数の患者に対して診療を行う巡回診療に近い形と言えます。「常駐型」の診療体制がとれなかった最大の理由は、日野病院の医師が8~10人と少数であったためです。しかし、上述したように、「非常中型」といえども医師の確保は必ずしも容易ではありません。日野病院組合の診療所活動は、日野病院医師の献身的な努力と地域医療に対する深い理解の上に成り立っているといっても過言ではありません。
平成20年度には1800人に達した年間の述べ患者数ですが、平成25年度には650人まで減少しました。人口減少など様々な要因が考えられますが、私どもは今後とも皆様に黒坂衣診療所を利用していただけるよう努力を重ねる所存です。